去年の夏、ニースの裏にある丘、AOC Bellet地区でワインを造っているジョーさんに会いに行きました。
Clos Saint Vincent クロ・サン・ヴァンサン
特別な想いのこもったこのワイン、記念日でもないのに彼氏くんが急に
「開けちゃう?」って。
えっ?!Σ(・□・;)
……
ニースでミシュランの星を10年連続獲得していたMatsushima Keisukeというシェフがこのジョーさんと知り合いらしく、ニース旅行前に調べて是非ワイナリー訪問したいと思っていました。
小さな生産者で有機栽培、ビオディナミ農法も取り入れている。
AOC ベレのワインは全体で生産者が15しかなく、栽培面積も50haほどでほとんどが地元で消費されるそう。なかなか他の場所では出会えない希少なワインとなれば尚更飲んでみたい。
ただ、ワイナリーへ再三連絡したものの全くお返事がなかったので諦めていました。
現地で別のワイナリーを訪問後、気づいたらジョーさんのワイナリーから5分の距離。
(上述のようにAOC Belletの丘はあちらもこちらもワイナリーがひしめいています。)
「突撃そのまま行ってみたら?ここまで近くに来てて諦めるのやじゃない?」
と細い道をグーグルに頼りながら行ってみると…
門にジョーさんが真っ黒な手でやってきてくれました。
YouTubeでも見ていたので、アイドル本人が現れるぐらい感動(笑)
「今ちょうどボトリングしてて忙しいから、明日もう一回この番号に電話してくれる?時間が調節できたらもちろんウェルカムだよ」
と。
私たちも4日間だけの滞在できちきちのスケジュール。
後日、ニースのシャガール美術館のチケット売り場で並びながら電話しましたよ( ̄∇ ̄)
オッケーもらえた時は本当に嬉しかった!
行けた感動で幾分かワインテイスティングのときプラスで美味しく感じてしまっていたのかな?と疑って今夜ほぼ一年ぶりに飲んだ le Clos 白(Rolle 100%)。
ぜんっっっっっっっっっぜんそんなことありませんでした。
一口目で思わず満面の笑み。
あぁーーーこれこれ!という文句ない美味しさ。
アカシア、タイム、グレープフルーツ、少し杏、パイナップル、とにかく香りのバランスがため息が出るほどいいです。
白に期待する酸味、ミネラル感、凝縮感、後味の下に優しく丸い感じ。それなのに後味が軽やか。
こんなワインを造るのがどれだけ難しいか少しは知ってるつもりです。
急斜面の畑で手作業。
グリーンハーベスト(ブドウがまだ緑の時に剪定)せず、ブドウの房の下半部を一つずつ切っていると話していたジョーさん。
「ワインは畑での作業で決まる。」
この想い出のワインに合わせるなら、と作ったのはニース名物のソッカ。
ソッカのレシピ
ひよこ豆の粉 100g
水 100g (気持ち多めでもいいかな)
オリーブオイル 大さじ1
塩 ひとつまみ
混ぜて(できれば30分ほど置いてから)フライパンで薄く焼くだけ!
シンプルなのに美味しい!
ひよこ豆によく合うバカラマンテカート(鱈のペースト)を添えて
ちょっと夏のニースの市場に戻った気分。
この出会いの後、ジョーさんは
「へぇー、キアンティ地区のワイナリーで働いてるの?会いに行くよ!」
と数ヶ月後、本当に約束どおり彼氏くんが働いているファットリア・ラヴァッキオに
来てくれました。
あの時「5分の距離だよ!行ってみよう!ダメもと!」
と行ってみて良かった。
貴重な出会いになりました。
ブログランキングに参加しています。
ポチッと押していただけたら
ランキングアップにつながります♪
にほんブログ村
1件のコメント 追加