今日は素敵なワインを開けてしまいました。
キアンティ・クラッシコ地方でたった2haのブドウ畑をビオディナミ農法で栽培しているポデーレ・エリカPodere Erica。
オーナーはサンフランシスコに住んでいるアメリカ人。
でも栽培から醸造、マーケティングまで全て一人で担当しているのはまだ若いイタリア人のマルコさん。
前は有名なワイナリー、ポッジョアルソーレPoggio al Soleで働いていました。
畑や醸造所を見学しながら彼の話には感心しっぱなし。
こちらが畑。
ブドウを一粒味見させてもらいました。
甘みもしっかりあってパリッとしてます。
そしてこの種!
しっかり茶色くなっていて熟れている証拠。
とってもいい状態♪
マルコさんは知識と経験、判断がすごい!
小さな細部までそれを行う事に彼の中でちゃんとした理由があります。
なぜ早朝収穫するのか?→ブドウの温度が18度〜20度の状態で収穫すると自然に良い発酵が始まるから
なぜ枝がこういう仕立て法になっているのか?→リンパ液が枝を通りやすくするカーブに曲げてあげるため
なぜアンフォラ(甕)を使うのか?→熟成に適度な酸素交換があり、木樽の香りがつかないから
なぜ皮に長くつけてるのか?→皮は酸素を吸ってくれる
なぜコンクリートタンクなのか?→タンク内の温度が一定で、低い温度でゆっくりした発酵が進められるから。
なぜ瓶詰めの段階で窒素を使わないのか?→ボトルの中に残った酸素は悪ではなく熟成できるタンニンのあるワインにはいい作用を与えてくれるから




このワイナリーには、白1種類の他にサンジョヴェーゼの赤ワインが3種類あります。
コンクリートのみで発酵熟成するLa Ghiandaia
アンフォラで造るLa Fenice
木樽熟成のIl Picchio
サンジョヴェーゼと一言に言っても沢山のクローンがあります。
彼曰くサンジョヴェーゼのM1は絡み合う性質があって育てにくいが健康に育ち、いい酸味がある。それに比べてCG66は粒同士が密で、凝縮した感じ。他にもM32はコルシカ島でも育ってる品種などなど。
これらを組み合わせて造っています。ラベルはサンジョヴェーゼ100%だけど、奥は深い。
今夜、私たちが選んだのはアンフォラで熟成したLa Fenice。
☝️の写真でもわかるように、生産数はあの🏺アンフォラ分だけで、限定243本。
最初、閉じてる印象があったこの子、ちょっと空気を含んだ途端香りが増してきて、2グラス目の時には変身しました。
時間とともに香りも味も変化して、食事中、顔を変えていくワイン。
最高じゃないですか?
食事の終わり頃には農業から拘っているところに特徴的なあの個性的な香り、茎を一緒に入れた発酵だからかローリエや草のハーブ感、ちょっと酸味のあるクランベリー、凝縮したブラックカラント…
日本にもいつか届いて欲しいワインです。
今年、La Ghiandaiaがスローワインとったそう。
おめでとうマルコさん!
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