唐突にビオディナミの伝道師、フィレンツェ郊外のムジェロのワイン生産者ミケーレ・ロレンツェッティさんから晩御飯にお誘いいただきました。
状況把握する間も無く急いで行ってみると、まさかのご自宅、まさかの濃いメンバー、まさかの楽しい夜になりました。
数家族が集まった席に並ぶのはパン名人が地元産の粉(グルテンが低い古代小麦粉やそば粉など面白い粉の配合)使用のパン!
(噛めば噛むほどしっかり味がする!美味しい!)
羊も飼ってる料理の名人持参の手作り生ハム(見た目石のようです笑)
と巨大なペコリーノチーズ!
(チーズ六ヶ月熟成なのにまだヨーグルト系の酸味があって程よいクセもあって旨し!)
ミケーレさん特製のストゥファート=煮込み
(豚肉やソーセージがゴロゴロ入ってます。近所のお肉屋さんで手に入れたそうですが美味しかったです)
ここにヴォルトゥムナVoltumnaという同じムジェッロのナチュラルワイン生産者のマルツィオさん家族も加わり面白いワインが続々と出てきました。
ミケーレさんはイタリア中で醸造コンサルタントをしているワイナリーがあるので、そのナチュラルワイン生産者や友人生産者のワインなどなかなか出会えないレアものを次から次にポンポン開けちゃいます。
ヴォルトゥムナもミケーレさんがコンサルタント担当しているワイナリーの一つ。
マルツィオさんは意気揚々と自分のワインを開けていきます。
大一発目からなんとまだオリ抜きしてないスパークリングワイン。
ピノ・グリージョ100%。
まさかの初デコルジュマン(オリ抜き)体験です!
シャンパーニュと同じ製法の瓶内二次発酵。この中にあるオリを出すには通常はボトルの口を凍結させてから抜くのですが、今回はお家で何の器具もありません。
伝統的にはサーベルでパキン!と口を切る方法を使っていましたがサーベルなんてないし。
どうするのか見てると水をためてその中に入れ…
ポンっ!!!
勢いにかなりびっくりしましたが成功!
すごい原始的だけどこれでいいんですね(^^;;
Voltumnaは実は今、ブドウ畑をめぐってとても大変な状況にいます。
大切に育てて、ケアしている畑、息子のような存在の畑。
クラウドファンディングをこのスパークリングワインを使って募るそうです。
うまくいきますように!と乾杯。
二つの年代を飲み比べ。2014年はこの地域には厳しい年だった。
「悔しいな、俺はブドウが半分ダメになったよ!」
年代による味や香りへの違い、生産者の裏話がポロポロ出てきます。
ちなみにお家に置いてあるものもすごい独特。
ビオディナミ農法で使われる雄牛の角…
私も手に入れたいと思っているJose Vouillamozというブドウ品種の研究者が書いたブドウ品種の辞書。
なんてニッチな集まり笑
結局最後には15本のワインが開いてました。
Riserva Q Voltumna 2013年、ピノネーロが有名なマルツィオさんのワイナリーですが、こちらはサンジョヴェーゼ種100%。
お…おいしかった…
少し酔ってきたマルツィオさんもチーズ造りするマッシミリアーノさんもガハハ!と笑いながらワインへの情熱を語ります。
「よし、お前の意見を言ってくれ!このワインはどうだ!」
ワイン生産者の人たちと肩を並べて暖炉のある部屋で、彼らが造ったワインを片手に語り合えるなんて贅沢でクレイジーな夜だろうと感激でした。
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