イブのモデナ。
限られた数時間の観光で私たちが決行したのは老舗周りです。
モデナには Bottega Storicaボッテーガ・ストーリカなるものがあります。
50年以上同じ場所でお店を続けていてモデナの文化や伝統を今も伝え続けているお店へ与えられる称号です。
モデナの文化を影から支える職人たち。
「昔も今もその場所で職人技を伝え続けていることを称し、守るべきである」とこのような称号ができたそうです。
すごくイタリアだなと思います。
モデナ市の公式サイトにはボッテーガ・ストーリカのリストを見ることができます。
出発前にここから目星をつけたわけです。
街の広場や大聖堂
隣接のギルランディーナの塔をサラッと観光しつつ午後のお店が開く時間(イタリアは昼休みにお店が閉まります)を待ちながらまずは軽くアペリティフ。
Caffetteria Giusti カフェテリア・ジュスティ
Via Farini 83
1900年初頭から地元の人たちが朝ごはんに、軽い昼食に、夕方のアペリティフに利用している場所。
昔々はDrogheriaドロゲリアというスパイスや飴や小麦粉や様々なものを売っているお店だったようです。まだビスケットやスパイスがパッケージにされていなかった時代、人々はカウンターの後ろにいる店主に「〇〇を◯gちょうだい」と袋に詰めてもらっていたんですね。
その名残がそのまま残っていて木製の引き出しが並び、当時売っていた(怪しげな?笑)品物の名前が書いてあります。
実はここチェックしていなかったのですが、周りが閑散としているのにここの周りだけ人が大勢いてクリスマス前のウキウキが伝わってきたので中に入ってみると…
あまりの素敵なアール・ヌーヴォー調の内装に「ムムム、これはもしや?」とサービスさんに聞いてみるとやはボッテーガ・ストーリカの一つだったのです。
狭い店内に人がたくさんいたので写真は控えましたが、中が本当に素敵なので是非訪れて見て欲しいです。
地元の泡ワインのランブルスコとイヴは魚類と決まってるイタリアらしくメニューに載ってるイカとエビのおつまみをオーダーしました。
ちなみに、目が飛び出たのが、ここのお客さん、なぜかみんなドンペリニョン飲んでました。
なぜ?!(°_°)
外のテーブルに空のドンペリニョン2009年ものが4本並んでましたよ。
初めて見た。ドンペリ4本空並び(笑)
Bar Torrefazione La Messicana
焙煎所トッレファツィオネ・ラ・メッシカーナ
Via Farini 37
同じ通り沿いにある老舗のコーヒー屋さん。
コーヒー一筋!
せっまい店内にはコーヒーのいい匂いが。
15時に昼休みを経て開いたお店。
昼食を食べ終えて、ここでコーヒーをと来た地元民の人たちで賑わっていました。
オーダーの仕方がすごい
「タンザニア1とグアテマラ1でお願い!」
コーヒー一杯くださいってオーダーしないんですよ常連さんは!
豆の名前でオーダするんですよっ!(笑)
なんて素敵な。
立ち飲みだから回転が早く、さらに次から次へと測り豆を袋に入れてもらって買っていくお客さんたちがやってきます。
初老のネクタイをしたキビキビしたおじいさんがお豆の説明をして私たちのオーダーを取ってくれました。
その彼の上方に一枚の写真が。
まだ髪が黒い若い彼がコーヒー豆の焙煎をしている姿。
時代の流れを感じます。
何年も何年もこのカウンターの後ろでコーヒー一筋で生きてきたこのおじいさんとこのお店にずっと通い続けてる地元民の人たちの毎日歩んできた生活が小さな店内にはあるんだと感動しました。
お豆はもちろん買って帰ったのですが、店内で説明を受け、アラビカ100%でチョコラタータと書かれている後味にカカオ感があるものとタンザニア産のアラビカ100%を飲んでみました。
確かにチョコラタータの方が丸みがあり最後にカカオ感があります。
タンザニアの方はしっかり酸味がありエグ味が全くなく残った香りを口の中でずっと楽しめます。
コーヒー豆にはうるさい彼氏くんもここまで美味しい豆には出会ったことない!と唸っていました。
「Buon Natale! 良いクリスマスを!」
Mercato Albinelli アルビネッリ市場
Via Albinelli 9/A
1931年10月28日にオープンしてから今も市民の台所として愛されている市場。
中のお店や果物や野菜が並ぶ台、外側のアールヌーヴォー調の柵などすべてオリジナルのものが残っています。
お魚屋さんの商品が並ぶ台はヴェネツィアのピンク色の大理石でできているそう。
中央にはシンボルの少女の彫像が立っています。
お魚屋さんにフィレンツェでは殆どお目にかかれないウナギが!!!
養殖で有名なコマッキオという町にトスカーナよりも近いからだと思われます。
思わず買いそうになりましたが我慢しました。フゥ〜
捌けるか謎だし。
Salumeria Giusti サルメリア・ジュスティ
Via Farini 75
ヨーロッパ一古いサルメリア(肉製品専門店)!
と聞いたら行かずにはいられません♪
1605年から続くこのお店は1980年までジュスティ家がずっと代々引き継いできた家業。
最後の代のジュゼッペさんはお子さんがいなかったため1980年、ずっとボッテーゲで彼の技のすべてを学んで育った弟子アドリアーノ・モランディ氏へと引き継がれました。
夢のような光景ですね(笑)
ぶら下がるプロシュットを下からの眺めなんて最高です(笑)
様々なチーズ、ガラスケースにはお惣菜、パンチェッタやブレザオラ、プロシュット、トリュフ製品にバルサミコ酢…
ぶら下がってるのはコテキーノ(豚の皮部分とひき肉などを混ぜて腸に詰めたもの)にザンポーネ(豚足に豚肉を詰めたもの)エミリア・ローマニャ州の特産です。
足一本で40ユーロ近くしたため断念。
でも美味しいパルマ産の生ハムを切ってもらいました。
同じプロシュットなのに、部位を選んで買わせてくれます。
一番足に近い方が肉味が濃い、真ん中は甘みがある、先の方は塩味が強い。
真ん中の甘みのある部位とここの手作りのトルテッリ(エミリア・ローマーニャ特産の詰め物パスタでブロードに入れて食べます)
散財でございます(笑)
ここでも常連さんがクリスマス前の最後の買い物をしている様子。
この街で老舗は埋もれるんじゃなくて、今も地元民で賑わう生きた歴史なんだなと思いました。
一味違うモデナ観光、皆様もいかがでしょうか🤗
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