長らく雨と冷たい風と灰色の空が広がる日々が続いていたイタリア…
4月に雪が降ったり、40度を超える日々が続く夏だったり、本当にここ数年気候が異常だと思います。
5月の最終日までコートが手放せない日々が続いた後の6月2日。
ずーーーーーーーーーっと楽しみにしていた*ランブルスコの生産者が集まるEmilia Surlìへ!
(*ランブルスコ=エミリア地方で造られるシュワシュワの赤ワイン。近年は大量生産の安いワインというイメージが付いていますが、昔ながらの造り方では、砂糖や酵母などの添加物なしに自然な瓶内二次発酵を行い造られてきたワインです。)
フィレンツェから車で往復4時間の場所にあるのはPodere Cipollaというワイナリー。
ポデーレ・チポッラ(イタ語で玉ねぎの意。笑)のデニーさんは伝統的な方法でランブルスコを造っている生産者の一人。
Emilia Surlì エミリアシュールリーはそんな生産者が集まったグループで、その生産者たちが一同に集まった試飲会です。
前日までの寒さも灰色の空も嘘みたいな青空が広がるポデーレ・チポッラとお隣さんのファームホテル。
前日この日のために我慢できず遂に手に入れた一眼マイカメラで撮りまくりました(笑)
今まで恥ずかしながら携帯でずっと我慢していたので、ここぞとばかりに写真を撮りまくりました(^_^;)
畑が撮れる!!嬉しい(笑)
今ちょうど小さな芽が出始めています。
テンションマックスな中まずはデニーさんへご挨拶♪
マルヴァジアの泡は噛みしめるような美味しさがある白。
澱感、ハーブ感、洋梨やグレープフルーツの苦味が唇を舐めたくなります。
小声ですが、すました顔する低級なシャンパンより、田舎っぽいけど、澱からくる味がじゅわっとあるこんな白い泡の方が心を幸せにしてくれます。
酸味が通ったプチプチした味のロゼのランブルスコも気持ちいい!
そして赤のランブルスコはしっかりしたタンニンと甘草やカシスのぎゅっとした香りと味が広がるこの感じがたまらなく美味しいです。
不安定なボトルもたまにありますが、デニーさんのワインはふと「今日飲みたいな!」と繰り返し思うワインです。
次に出会った素敵な生産者はCordani。
ひいおじいちゃんの代から造っているというマルコさんは5haの畑を全部自分でお世話しています。
まずはマルヴァジア・オルトゥゴ・トレッビアーノの白から。
「Nonnoノンノがね、ワインは収穫から翌年の10月に飲むもんだって言ってたからね」
と語るマルコさんはゆっくり発酵や醸造を行う生産者。
収穫したブドウを秋まで低い温度に保つことで糖分を残した状態でボトリング。
結果、糖分や果汁を足すこともなく泡を造っています。
そして Magia (魔法)という名前のグットゥルニオ種の赤。
少しヌーヴォーにも感じるような木苺の飴のような風味やすもも、ブルーベリーの果物感。
このスッキリ感でなんと14%もアルコール度数があってびっくり。
こうやって生産者たちの話を聞いていると思うのが、いかに直に気候の変化というものを肌で、畑で、感じているかということ。
「おじいちゃんの代の時代はグットゥルニオ種の泡は最低限12%ないとDOCが取れなくて苦労したものだけど、今は14%以下にするのが難しいんだよ」
そして今年は誰もが口を揃えて、本当にずっと寒かったね、今年の出来はどうかな?と案じています。
さて、ちょっと休憩を兼ねてお昼はファームホテルが提供しているものの中からエミリア州らしく、ラザニア!トルタ・サラータとローストビーフもつまみました。
うんまーーーーい!!☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
トルタ・サラータは中にほうれん草に似たビエートレ(ふだん草)かな、甘みがほうれん草より抑えてあって、周りはパリッと薄いパン生地にパルミジャーノの風味がうまい!
ローストビーフのソースは肉汁と粒マスタードを合わせたソース、なんかどれも今私トスカーナじゃないとこ来てる!と思わされます。
みんな芝生に座って、生産者さんから買ったボトルを開けて寝っ転がったりしながら休憩してます。
二日前に比べて10度は気温が上昇、みんな待ってましたと言わんばかりの開放感♪
昼過ぎは予約していたオールドヴィンテージのランブルスコの試飲会へ。
デニーさんを含めた四社、六種類を試飲しました。
カンティーナの中に用意された長テーブルでだなんてロケーションが素敵すぎます♪( ´▽`)
1本目から面白いのが来ました!
Podere Cipolla
ロゼのランブルスコ2009年、色がなんだかすごい Σ(゚д゚lll)
Grasparossa 100% (2011年より品種を変えて味のバランスを変えています)
茎をとって、伝統的な木の圧搾機を使用。
甘くないメープルシロップやアーモンド、後味が少し苺ジャムのような風味。
口の中に澱が溶け込んだようなまとわりつくほどのまったり感があります。
まさかランブルスコのロゼが10年後に飲めるとは…
グラスに入れたままにしていたらテースティング会の終わり頃には味も香りも変化してVin Santoのような感じになっていました。
楽しくてテンション最高潮!
おつまみが出てきました。∑(゚Д゚)
おなかいっぱいだけど、これ突き出されたら食べぬわけには行きません。
ランブルスコは豚の脂によく合う♡
やっぱりその地方で造られてるワインはその地方の伝統料理に合いますね。
つまみながら続けて出てきたのは
Cinque Campi
ランブルスコ
2013年と2011年を試飲。
この頃はまだ栗やオークの木樽で発酵させていたそう。
(現在はセメント、ステンレスのタンク使用)
年の違いもあるかもしれませんが、2年でこんなに変化が!と驚くような違いがありました。
2011年の方は煉瓦色のようで香りには木樽発酵からくるのか甘草やナツメグ、シナモンに加えカシスの濃い香り、まとわりつくような澱、バターのようなまったり感もあります。
一番気に入ったのは
Crocizia
Marc Aurelio 2010年
ランブルスコのいいところは残していて、でも驚いたことに熟成香もします。
イチジク、シャンピニョン、ローリエ、セージ、後味にカカオ感やアニスのニュアンスがあります。苺に熟成したトローっとしたバルサミコ酢をかけたようなイメージ。
総称してランブルスコは造り方によっては熟成もできるんだ!と納得できる結果でした。
午後も引き続き試飲♪
Storchi (ストルキ)

Sotto il Noce (ソット・イル・ノーチェ)

Podere Pradarola (ポデレ・プラダローラ)

Bergianti(ベルジャンティ)

横つながりが強いイタリアの生産者さんたちの熱い想いと笑いと美味しいワインが詰まった素敵なエミリアシュールリーまた来年も参加したいと思いました!
余談ですが、地球の環境問題について、土をいじる生産者さんたちは直に感じていましたが、6月1日づけで、一部なのかは分かりませんがチェーン店のスーパーでイルカの尻尾がプラスチック製品でできているポスターがあり、なんだろうと見てみると「使い捨てのプラスチック製品を一切売ることを辞めました。」と出ていました。
これはかなり大きいと思います。
私の娘を含めたフィレンツェ市内の多くの生徒たちが数ヶ月前、先生・親公認で学校を休み広場に集まりデモを起こしたこともあります。
日本でも環境問題に関してリアルな動きが広まってるのでしょうか?
美味しいワインや美味しいものを今日も頬張ることができたことに感謝。
未来にもちゃんと残って欲しいですね。
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一眼レフの威力、凄いですね~!
以前の写真が悪かった訳ではありませんが、奥行きが出て、「しずる感」が増しました~😊
空腹時じゃないのに涎が出ます。
今年の夏はお手軽な方のランブルスコを飲んでみようと思っています🍷
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KYOさんにそう言っていただけると嬉しいです〜!
早くレストランとかで撮りまくりたくてウズウズしてます(笑)
こっちは一気に春を飛ばして35度!日本も暑いと聞きました、お体お気をつけください😊
ランブルスコ美味しいの見つけたら是非KYOさんのブログで♪
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ランブルスコ、苦手だな~って思ってましたが、きっと私が飲んでるのは大量生産のワインだろうな…( ;∀;)
お薦めものを探してみようと思います(^_-)-☆
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あら、そうだったんですね^^;
デニーさんのはまだ日本未入荷みたいなのですが、きっといつか届いて欲しいと思ってます。
日本ってなかなかコアなセレクションがありますものね!
是非そちらで面白いものがあったら報告ブログなど楽しみにしています(^ ^)
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はい、いろいろ探してみます(*^^)v
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