ウンブリア州のアッシジまで前々から行きたかったVini Veriというナチュラルワインの試飲会へ行ってまいりました。
会場まで車で2時間以上、試飲会は月曜日のみなので有給まで取って行きたかったのはフィリップ・パカレの名前がリストに載っていたから。
入場後すぐに向かった人だかりの先に、残念ながらご本人はいらっしゃっていませんでした😭
そうだよね、ブルゴーニュから来るのはなかなか遠いですもんね。
パカレの記事や噂を聞くものの、イタリアではまず第一に売っているところを見かけたことがありません。さらに一度見かけたそのボトルは価格的には易々と手が出せるものではなく…
一度だけ記念日にと思いネットで購入したBourgogne 2014はプチプチしたベリー、酸味、何より広がる華やかな香りが素敵で、一度ご本人にお会いしたい、むしろ会ってワイナリーへお伺いするお約束をしたい、とにかく飲んでみたい‼️
と意気込んでいたわけですが、撃沈(笑)
でも、やっと飲めました!
プレゼンしていたイタリア人には突っ込みまくる私の質問にはあまり答えていただけなかったのでなぜ美味しいのかという謎はそのカケラも分かりませんでしたが、格が違うのは確かでした。
試飲させていただいたのは3種類。
フィリップ・パカレ
Ladoix 2017
Nuit Saint Georges 2017
Côte-Rôtie 2017
一本目と二本目は Pinot Noir 100%
一本目は新しく手に入れた畑、石灰質分が多く、フェミニンで比べると二本目は粘土質でこちらの方がコクがあり男性的とも言えます。
どっちも土地のキャラが素直にワインに出ていてベリー系の果実味、ローリエや松、木の温かみを感じるような…好みど真ん中な香り、味のバランスでした。
三本目はSyrah 100%
森のベリーを噛みしめているような純粋な美味しさ、オレンジの皮やナツメグの風味。
マセレーションとのバランスが良いなぁと惚れ惚れ。
いつかこんな素敵なワインを造ってるご本人にお会いしたいです。
ここでほぼ満足しそうですが、この日は生産者リストがとっても豪華。
Charlot Père et Fils
シャンパーニュ地方で今も馬を使い昔からあるピノ・ムニエのブドウ樹から単一種のシャンパーニュなどを造っている生産者。
畑は4.5haで畑ごとの特徴を表したいという意向から
Cuve Reservè
Pinot Munier 75% Chardonnay 25% シュールリー6ヶ月
このブレンド率は畑の中に生えている品種の混ざっている率なんです。
酸味があり、シュールリーからくる風味もすでに出てきています。
Pinot Nero 100% シュールリー100ヶ月
一本目に比べ流石に骨格がありどっしりとした印象。
黄色いももなんかの果実。
彼曰く
Chardonnayはフローラル
Pinot Munierはフルーティ
Pinot Neroは骨格
をワインに与えると。うんうんなるほど。
わざわざピノムニエのマグナムボトルを車から取ってきてくれ開けてくれました。
Pinot Munier 100%始めて味見します。
後味がスーッとしてて桃の種のようなカリッとした感じ。
最後のChardonnay 100%
Balnc de Blanc 2011
ミレジム(同じ年のブドウのみで造る)
香ばしいパンをパリッとかじってる感じ、バターやレモンが後に長く残り美味しかったです!
醸造の大学にも通い、いろいろと勉強している息子くんはそのワイン情熱がアツイ人で、会場を回っている時、後から他の生産者も試飲している様子が伺えました。
「あれ、またいる(笑)」みたいな。
「将来どんな品種を植えるか色々計画しているところなんだ、ぜひ一度遊びに来て!
そして色々話そう!」とワイナリーにご招待いただきました。
引き続き発砲ワイン、イタリアへ移ります!
イタリアの発泡ワインといえばプロセッコが有名ですが、安い大量ワインではなく昔ながらの手法で作っている生産者がいます。
Ca’ dei Zago
実は生産者のクリスチャンとは二日前にフィレンツェのお気に入りのワインバールで会っていました。(小声ですが、音楽とともに踊ってました笑)
Proseccoは基本Gleraという品種から造られますが彼らの畑には珍しい他の品種、Verdiso、Bianchetta、Pareraも植えられています。
1924年、おじいさんの代から続く畑は4.5ha。
ブドウ畑で牛が草を食べ、その牛の糞は肥料になります。
ビオディナミ農法に使われる調合剤は自分たちで準備しているそうです(ワイナリーによっては調合剤は仲間と集まってみんなで作ったり、ビオディナミの調合剤を造る専門のところから手に入れたりします)
「だいたい、1haに牛3頭が理想でね。今うちは12頭いるからちょうどいいんだ!」
だそうです(笑)
おじいさんが、お父さんが、畑で行なっているのを見て育ったクリスチャンは醸造学の大学へ通って愕然とします。自分が知っている現実と教えられたことへのギャップ。
納得がいかない彼は鞄一つでニュージーランドへ行きます。
そこでビオディナミ農法というものに出会い、それが今まで代々行われていた農法と共通していることがたくさんある、これだ!と思ったそうです。
醸造は基本全てコンクリートタンク。ポンプは使用せず手で行います。
二日間皮に漬け込んで昔ながらの木製の絞り機で柔らかく絞ります。
土が畑によって違うのを見せてくれました。
場所によってはシャンパーニュ製法と同じものも造っています。
なんとこの日、間違えた箱を搬入してしまい残念ながら試飲できませんでした。
ベースのプロセッコも十分噛みしめる味があり、プロセッコを見直す味です!
大好きなランブルスコの生産者のデニーさん
Podere Cipolla
もいます。
フリウリ州のカルソという地域でナチュラルワインを造っているこの道では有名な二人、
ジダリッヒ Zidarich
ヴォドピーヴェッツ
も会場に!
赤土の下に岩盤、さらに強風というこの地方にしかないテロワールを表現したいと言うジダリッヒのベンジャミンさんのワイナリーは5層からなる地下20mに掘ったこれまたビックリするような唯一のもの。
ワインを醸造する入れ物もこの地方のこの岩盤から作ったものを使用しているらしいです。
品種はヴィトヴシュカという元は食用だったブドウを基本にマルヴァジアや赤はTeranテランなど。
すごく個性があり、特に赤のTeranが気に入りました。
ラツィオ州のビオディナミ農法の第一人者、農法を伝えるコースなども行なっている
(彼氏くん、行きたいけどラツィオは遠い!と嘆いています。)
Carlo Noro
息子さんがプレゼンに来ていました。
白より赤の方が後味のハーブ、しっかりしたタンニン、赤い果実味など面白く好きでした。
試飲の間におつまみ、アブルッツォから牛を放牧して飼っているチーズの生産者や
スローフードの認定をもらっているMora Romagnola (ロマーニャの黒い豚)を育てて生ハムなどを造っている生産者などが来ていました。
うんまぃです!!
ピエモンテ州で好きなワイナリー2社、前回スローワインの試飲会では生産者が来ていなくて残念で肩ががっくし下がってしまったのですが、なんとこの日は来ていました!
まずは
Rivella Serafini
たった2haの小さなワイナリー。
ネッビオーロ1.5haとドルチェット0.5haのみ。
2018年の雹害でドルチェットは全滅、2018年は造っていません。
グラスから注いでもらったワインをかいだらはぁーっとため息が出るやつです。
森の中の葉っぱや棘のある果実が入っているようなDolceto D’Alba 2017。
マセレーションは短めでステンレスのみ。
Barbaresco 2015はオレンジの皮、ナツメグ、ラズベリーなんかの赤い実、枯れ草…香りがふわっと広がりたまらないです。
マセレーションは25日〜30日間。
伝統的な大樽使用。
「ちゃんとシャツのボタンを閉めて飲みたいワイン」ですね。
素敵なお姿を写真に撮らせていただきました。
Giuseppe Rinaldi
日本にも入っているので知っている方もいるかもしれません。
2018年に当主のベッペ(ジュゼッペの愛称)リナルディ氏が亡くなったしまったのですが、奥様と二人の娘さんがその意思を継いでいます。
Barbera D’Alba 2018
まだ若いですがピエモンテの土地特有の香り。
Freisa Langhe 2018
これから開いてほしなと思いましたが、奥からスモーキーな松やオレンジピール、さくらんぼ。
Barolo Brunate 2015
良い酸味とタンニン、後に長く続くワイン。食卓で一本向き合いたいな。
このVini Veriは4月に毎年行われるワインの試飲会で世界一の規模のVinitalyの時期に被せてヴェローナ近郊で裏番組的に行われています。
大きな生産者や有名どころが集まるVinitalyに入ることなく、自分たちの信念を貫いた小さな生産者たちが集うVini Veri (=本当のワイン)
今年はどうやら仕事で泣く泣くVinitalyの時期にあるVini Veriには行けそうにないので今回いろいろな生産者に会いに来れて本当に良かったです。
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ワイン🍷ほとんど飲めないですが、チーズ食べながら🧀だと🍷も進むんでしょうね。
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なんとワインあまり飲まれないんですか?!私はワイン以外がほとんど美味しく飲めないです😭
チーズと合わせるときは甘ーいデザートワインと合わせたりします♪
ワインが苦手だった最初の頃はデザートワインから入りました〜
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デザートワインですね!名前素敵です!
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