VinNaturの試飲会へ!
ジェノヴァまで往復5時間かかりますが、それでも行きたかったのは会いたい生産者たちがいたから。
さぁ、まずは(ワクワク!)
Recaredo レカレド
スペイン・カタルーニャ地方の旅行で訪れたワイナリー。
はじめに試飲したのは一番左端の蝶々のラベル
VOLAINA 2018
Pallerada種100%
600mの高所にあるこの畑では蝶々の生態を科学博物館とコラボレーションし研究、温暖化など環境の変化が生態系にどんな影響が出ているかを調べています。
Palleradaは高所で育てると良い酸味が出る。でも200mと低めの畑になるとこの酸味は失われてしまうそうです。
ブドウたちにも合った環境があるのですね。
フレッシュなハーブとりんごっぽさがありすっきり飲めるワインです。
ALOERS 2018
Xarello種100%
この子なんと茎も皮も一緒に発酵している珍しい白。
味がいろものなんじゃ?という予想を裏切ってキレイな仕上がり。
少しのタンニンが心地よい。
そしてレカレドの大御所
旅行中にすでに試飲しているスパークリングワイン(カヴァではありません!詳細はワイナリー訪問記事に記しています。)
ここの発泡ワインたちは熟成期間がどれもとても長いです。
Terreres Brut Nature 2015
心地よい泡と酸味、味わいを噛み締めます。
Reserva Particular de Recaredo 2005
クリスピーでナッツ感があるオールドヴィンテージ。
生き生きとしていて美味しい。
また会えて嬉しいワインたち。
お次は、
Alvaro Gonzalez Marcos
残念ながら体調不良で来れないとメッセージで聞いていたものの、試飲テーブルに並んでいるこの子たちを見たら素通りはできません。
タンクから直接持ってこられた子たちもいました。
どの子もそれぞれに個性と伸びしろを見せてくれる、ブドウの未熟感はなく、複雑味があって、やっぱり好きなワインです。
Can Sumoi – Pepe Raventos
実はバルセロナ旅行で行こうとチェックしていたワイナリー。
カヴァの生産者でビオディナミ農法、その昔シャンパーニュからその製法をカタルーニャに持ってきたのはRaventos家です。
車でレカレドへ向かっている時、ひときわカッコいいブドウの樹々が生えてるのを目にして
「なんじゃここ!」と車中で叫んだらi Raventosの入り口が見えました。
ここだったのか!とさすが畑からもその造り手の想いがわかるんだなと感動しました。
Pepe Raventosはその一家の一人が自分のワイナリーを枝分かれしてつくったのです。
畑は同じ場所にあるPepe RaventosブランドとCan Sumoiという自分で見つけ出した高所にある別の畑から造ったワインがあります。
いやぁ、まさかイタリアで出会えるとは!嬉しい限りです。
びっくりしたのはCan Sumoiの泡ワインたちを試飲した後、Pepe Raventosの泡を試飲すると「あっ、帰ってきた。レカレドと同じ土のワインだ」と感じることです。
Ancestral 2016
味がじわっ〜とあって、酸味とミネラル、レモンタルトのような滑らかさ、バランスが良く口にも長くて…美味しいぃぃぃ〜!
VINYA DEL NOUGAR 2017
アンフォラ50% 木樽50%で醸造したXarello
タイムやセージなどのハーブ、口に滑らかでこちらも素敵でした。
Bastard Negre 2017
印象ありすぎるこの名前バスタルド・ネグレ(=黒い野郎)実はカタルーニャでのMonastrell種の呼び名だそうです。
古い文献にもこの名前で載ってるのだとか。
スペインで有名なワイン産地の一つ、リオハのワインも試飲。
Azpillaga Urarte
飛び抜けてこちらの2008年が美味しくて感動しました。
Tempranillo 90%, graciano 6%, そしてgarnacha tinta、 garnacha blanca種
木樽で108日のマセレーション。
ユーカリやミルトなどの清涼とした風味、少し枯れ草やマッシュルームの香りも。
「ちょっと熟成させたバローロぐらいの満足感があるね」と彼氏くん。
去年からスペインワインをいろいろ試飲する機会に恵まれていますが、若い生産者がニョキニョキと成長し頑張っていいものを造っていこうとしているのを感じます。
あっ、こちらにも大好きなワインたちが。
数年前のVinNaturで出会ってワイナリーにも何度かお邪魔したカルロ・タンガネッリのマルコさん(カルロはお父さんの名前です)日本ではアヒルラベルのオレンジワインが有名と聞きましたが個人的にはサンジョヴェーゼを使った赤が好きなんです。
今回のお目当の一つでもあったワイナリー
Crealto
他の試飲会では見かけたことがなかったのでどんな人が造ってるのだろう〜と行ってみると、
ハツラツしたドレッドヘアーの奥さんと優しそうな旦那さんのご夫婦。
以前飲んだこのラベルのワインがとても美味しかったのでチェックしていたワイナリーです。
Marcaleone
グリニョリーノという品種100%です。
軽いのに全てのエレメントが入っていて完成度がとっても高い。
Alvesse
63歳の古木からとれたブドウから造られています。
ピエモンテ州の土地の特性が表現されている熟成されたいいワイン。
ラベルがどの子も素敵で、味わいや香りもどれも素敵なワインでした。
お子さんたちが翌日からコロナウィルスの影響で学校が閉まるから困るわとこの時初めてコロナウィルス情報が舞い込んできました。
別の生産者へ向かっている時、思わず立ち止まったラベルのワインたちがこちら。
ラベルが可愛いからだけでなく、実はこのラベルの一つを飲んだことがあったのでアレ?と思ったのです。
近づいて
「もしかしてモリナーラ種だけ100%で造ってるワインがある?」と聞いてみるとやっぱり。
もう売り切れていて今回は持ってきていないそうですが会ってみたいと思っていた生産者がここにも隠れてました!
モリナーラ種はアマローネというイタリア三大赤ワインの一つに、昔から少量使われていた品種です。
四種類のブドウ品種を合わせて造られていたアマローネですが、最近になってモリナーラは入れなくても良いという規制になったのです。
よりフルボディなものが求められる風潮の中で、色も薄く酸味があるため、のけ者にされてしまったのもしれません。
そんな「おみそ」にされたモリナーラだけを100%使ってワインを造る生産者さん(しかも味わいは軽いけど、ちゃんと土地らしさやブドウの品種らしさが出ていて素敵なワインでした)
日本でも人気のソアヴェに使われる白ブドウ、Garganega種100%の
Raborioso
酸味とミネラルが会って美味しい!
Corvina、 Rondinella、 Molinara3種から造られた
Piccola Peste
軽めでブドウの味を素直に伝えてきてくれるワイン。
Vigna Peste
は↑一つ前のと似ていますが、ブドウ樹が43歳のもの。そしてセメントタンクで3年熟成させています。
深みが出てきて美味しい。
会場が閉まってしまう前に最後訪れておきたかったのは
La Biancara
アンジョリーノ・マウレは日本のナチュラルワイン界では大御所かと思います。
このVinNaturを立ち上げ、試飲会のオーガナイズをしているのも彼です。
活動はそれだけでなく、いくつかの大学と提携して畑に撒くボルドー液(銅と硫黄を石灰水に混ぜたもの、ベト病やウドンコ病の防除に使われる)の量を減らす研究なども行い、本当に生産者に届けるワインについて深く考え、それを行動に移している人なのです。
会場で何度か声をかけてくれたのですが、忙しくて試飲テーブルには出れないと言っていました。
代わりにロックな雰囲気の息子くんが説明してくれたのですが、その雰囲気とは裏腹に畑に毎日出て手伝っているのがわかる、自分たち家族が造っているワインへの誇りと愛情を感じました。
こんなに素敵な生産者たちが集まった試飲会ですが、コロナウィルスの影響で翌日急遽イベントは中止。
アレよアレよという間に、イタリア全土学校閉鎖、あの世界で一番大きいワインの見本市とも言えるVinItalyの延期!文化交流や人々が喜びを共有できる場が止まってしまうのは残念でなりません。
早く終息してほしいと願うばかりです。
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