前の記事でご紹介したアンフォラ(素焼きの壺)工房からほど近いところにまさにこのアンフォラを使ったワインを造っている若者達がいます。
幼馴染のパッション溢れる男4人は栽培・醸造を学び、それぞれイタリア国内外で経験を積んだ後、一緒にワイナリーをつくるという夢を実現させました。
ワイナリーの名前「Ottomaniオットマーニ」とは八つの手という意味。
ラベルにも彼らの手が描かれています。
トスカーナの土着品種である黒ぶどうのサンジョヴェーゼ、カナイオーロ、白ぶどうのトレッビアーノやマルヴァジアをビオディナミ農法で育てています。
去年の4月に訪れた時の畑にはちょうど芽が出始めたブドウの赤ちゃんがみられました。
唯一の白ワイン
IGT Toscano Bianco
トレッビアーノ60%・マルヴァジア40%
ステンレスタンクで一冬シュールリーされています。
2−3日皮に浸かっているもののブドウの酸味がまだしっかりある早めの収穫からくるフレッシュさがあり、すももや白い花、セージなどのハーブを感じます。
ベースのワインとも言える
Chianti Colli Fiorentino DOCG
サンジョヴェーゼ90%・カナイオーロ10% (マルヴァジア-ネーラやチリエジョーロなどが少し入ることも)
収穫は手作業。畑ですでに大きさや熟成度合いによって選別します。
発酵はもちろんブドウ自身についている酵母から自然発酵。
30日間のマセレーション(果皮浸漬)中は毎日3回パンチダウン(上から浮いてきた果房を押し込む作業)またはポンピングオーバー(下の液体部分を上にある果房にかける)が行われます。ちなみに茎も10%入っているそう。
その後、18ヶ月バリック(木樽)で熟成。
本当に丁寧に一つ一つの作業が行われているのです。
果実自身から来る美味しさと香り高さ、複雑味。文句なしに美味しい!
IGT Sangiovese
サンジョヴェーゼ100%
40歳以上の古木から収穫するブドウ。収穫量は古い木なので他の木に比べ半分に近いです。
これを40日間コンクリートタンクでマセレーション。18ヶ月大樽で熟成。
熟成した果実味とサンジョヴェーゼ特有のハーブ感。
IGT Sangiovese Anfora
サンジョヴェーゼ100%
発酵・熟成ともにアンフォラで行われています。
選別されたサンジョヴェーゼの20%は茎・種も一緒に使用。
ステンレスやコンクリートに比べアンフォラは酸素交換率が上がるのですが、茎は酸化を防ぐ役割を果たしてくれると他のワイン生産者にも聞きました。
でも茎の青臭さやエグミがワインに出てしまわないように茎が醸造に適した熟成度合いに達していなといけないという問題もあります。
こういった科学的な知識と工夫、実践など様々なエレメントが合わさってできるのがワイン。
そしてこのアンフォラのワイン、素晴らしいです。
私たちが試飲したのはまだ若い2018年(2019年の9月に試飲)でしたが、とても完成度が高かったです。一つレベルが上のエレガントさを得たワインになっていました。
今も進化し続けている彼らのワイン、これからも楽しみです。
去年から日本にも輸入されるようになったと聞きました。
もし見かけたらぜひお試しください。
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このオットマーニ、8つの手のラベルと話は以前どこかで聞いた記憶があります。
と言っても、naturalwinetuscanyさんのblogでだったもしれませんが😅
日本で飲めるのであれば、飲んでみたいですね。アンフォラ仕込みが自分的にいま一番気になっているワインなので、しばらく追っかけて行きたいと思っています😄
外で美味しい物が安心して食べれる世の中にはやく戻って欲しいですね。
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もしも試飲されることがあれば是非どんな風KYOさんが思われたか気になります〜!
実は一年前にワイナリーに行ったものの書けずじまいでやっと書いたのですが、外に出れない今、青空や花が咲く葡萄畑の写真が懐かしく愛おしかったです。
本当に早く戻るといいですね。
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