フランスのブルターニュ地方のジャン・イヴ・ボルディエ氏の職人バターが大好きで、フランスに行くたびに購入し、家でちみちみと食べています。
ボルディエ氏はなんて心温かなのだろうと思わせる風貌。
私の中の彼の名言は
「僕の職業はバターを作ることではない、僕の職業は人に幸せを届けることだ」。
そんな職人さんのものが食卓にあるのが幸せだったのです。
今年は毎年恒例になったフランスへの弾丸旅行は諦めなければならないと思うのですが、我が家の幸せ在庫バターが保ちません。
ということで、緊急手作りに挑戦します。
ちなみにイタリアではあまり発酵バターや有塩バターは売っていません。
ボルディエ氏のバターには遠く及ばないにしてもとにかく有塩発酵バターを作ろうと思います。
発酵バター
材料
高脂肪分のクリーム 1ℓ
ヨーグルト 大さじ2
冷たい氷水
⭐︎この分量で最後に出来上がるバターは約400gでした。
①クリームを49度に温めてヨーグルトを入れて、よく混ぜます。
41℃に保ち6時間発酵。
この段階はヨーグルトの発酵の機械に入れて温度を保ちました。
②一晩冷蔵庫に入れて寝かせます。
③16度に温めてフードプロセッサーなどで力強く攪拌。
この作業が思ったほど時間がかかり、しかもミルクバター(液体部分)とバター(固形部分)に分離し始めてからの飛び散り様がフェスタ(お祭り状態)になります。
ボールの上にラップなどを被せて頑張るとどんどん粒の固形がまとまり始めます。
④一度ミルクバターを濾して取り除きます。
⑤この時点でかなり柔らかいバターのようになっていますがここからが美味しいバターとの別れ目です。
この水分をちゃんと出してあげるのが美味しいバターになるのだとか。
ボルディエ氏のバターは19世紀からの技法、木製のねり機を使って丁寧に水分を出してあげます。
この練って伸ばす作業を学ぶには3年かかると彼は言います。
「それはね、太陽と雨は毎年同じではないから。太陽と雨が草を育て、それを牛が食べる。春、夏、秋、冬…バターの本質を知るには3年かかる」
家で真似事してごめんなさい(笑)
真似事で行う手作りバターではここで氷水に固まりを入れてヘラやフォークなどで押し出していきます。
氷水に出てくる濁った色がだんだん薄くなるまで5〜6回ほど水を捨てては新しいのを入れて繰り返します。
⑥最後に塩を入れて練ります。
塩がさらに水分を排出する助けをします。
ピチャピチャとした音が聞こえます。
ボルディエ氏の名言2
「音が聞こえるかい?僕のバターは泣いているとき歌を歌うんだ」
師匠っ!!笑
そんな思いを馳せながら我が家のバターができました。
お、美味しそう…
味見してみると…
すっっっっっっごく、美味しい😭
発酵されたことで複雑味が増し、またスーッと溶けるようなデリケートさがあります。
バターは出来立てより翌日、さらに三日、四日待つことで塩分が落ち着きバター自体の味のバランスが取れるそうです。
もちろん師匠のお言葉です(笑)
手作りの天然酵母のパンに塗って食べたら、この上ないご馳走が出来上がりました。
みなさん、家にずっとこもってるのは大変ですし、気持ちが挫けそうになることもありますが、どうか頑張って乗り切りましょうね。
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発酵バターはやっぱりヨーロッパですよねー
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やっぱりそういうイメージがあるんですね〜
「発酵」が追加されると美味しさレベルもアップした気がします。
日本はわざわざ作らずともいろいろ手に入りそうですよね😅
あっ、でも今日本では品薄現象はあまり起きてないですか?
イタリアでは行く度に卵がなかったり小麦粉がなかったり牛乳が賞味期限ギリギリだったりしてます。
少しずつ回復に向かって欲しいですね。
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ありますねー日本は食べ物はヨーロッパやアメリカと比べると割とあるかなと思います。マスクと消毒液は未だに品薄ですが(><)東京は感染者数が減りません。おそらく緊急事態宣言も延長されると思います。
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うわぁ、正念場ですね😖
こちらはマスクの方はやっと1人につき1ヶ月に最高30枚まで無料で支給されるようになりました。付けてないと罰金なので。
最初はなくて焦って縫いましたが、布を破っただけの手作りを付けてるイタリア人もいてすごいなと思いました😅
lealeabinさんもご家族共にどうかお気をつけ下さい。
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罰金ないとマスクしない人でてきますもんね。日本は罰金はないので未だにマスクしてない人や距離を開けて並んだりしない人がいます(><)私たち家族も細心の注意をしてこの事態をのりきります❗️お互い頑張りましょうね❗️
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ボルディエのバター大好きです😍
いまは日本でも色々な発酵バターが発売されていて、とても買いやすくなりました😊。
ボルディエやイズニー、エシレなどと比べると、日本の発酵バターはさらっとしているというか、個人的にはですが、あっさりしている印象があります。それも嫌いではありませんが、ガッツリしたのが食べたいなら、やはりボルディエが一番好みです。
naturalwinetuscanyさんの今回のバター作りを読んでいて、要するに乳酸発酵させてからチャーニングすればOKなんだな、ということに気付きました。
生クリームを使った自家製バター作りは何度かやったことがあるので、ならば、私でも行けるかなーと思いました。
実は昨日、新しいバターを買ってきちゃったんですが、それが無くなる頃を見計らって、やってみたいと思います。ありがとうございました!
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ボルディエのバターはなんだか格別感がありますよね😍
フレーバーのものはさらに見つけにくいのであったらいつも即買いしてます。
なるほどー日本の発酵バターはサラッとしているんですね、日本のワインや他の食べ物にも共通する「日本らしさ」なのかな。面白いですね。
しかし、バター作り何度もされてるなんて流石です!
時間がかかる分、満足度と美味しさが堪らないですね☺️
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MKというメーカーのパン焼き器を持っていて、バターはその子が作ってくれるので、実はラクチンなんです😅。以前、国内のバターが品不足になった時期があり、自作出来て助かりました。
日本のホームベーカリーは全自動が多いのですが、MKは発酵だけ、捏ねだけ、焼成だけのメニューがあり、時間も自由にカスタマイズ出来るので、水分の多いパン捏ねと2次発酵まではMKに頼んで、成形以降は手捏ねでやるなんていう使い方が出来ます。
手造りバターは自分好みの塩分に出来るのが良いですね。ハーブバターにするのも好きです😊
一度、バターを作る際、専用の蓋を忘れてスイッチを入れてしまい、ミルクが庫内に飛び散って大変なことになりました。なので飛び散りの大変さはよく分かります、のほほ😅
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飛び散り大事件ですね(笑)
まさかホームベーカリーでバターを作れるなんて、思いもよりませんでした!
応用できる機器いいですね〜!(ヨーグルト発酵機で納豆発酵したりはありますが)こっちにもあるのかな…
水分量が多いパンを作るとき最初は機械にやってもらい後は手でできると理想ですよね。特にパネットーネが水分量が多くてねっとねっとで手で捏ねるのは至難の技です💦
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