ピエモンテ州の生産者たちと出会うことができた旅から戻ってきました。
経験の濃さを言葉にまとめるのが難しいほどの貴重な4日間。
ロックダウン中あれほど焦がれた葡萄畑に囲まれる丘の道を進んで出会った7人の生産者、みんないろんな想いを持ってワインを造っていることを肌で感じることができました。

旅ってすごい。
その土地を知り、食を知り、人々の生活を垣間見て、生産者と一緒に飲むワインは全然違うものでした。
たった数日の旅行中に会いたい生産者のスケジュールがそんなに都合よく合うはずがないと思いながら後悔だけはしたくない!と片っ端から連絡。
中にはウェブサイトもない、メールアドレスなんてもってのほか、辛うじて家電話らしき番号を見つけて電話をかけ続けた生産者もいます。結果4日間で合わせて7人の生産者の元を訪れることができたのは奇跡!
初日、いつもの弾丸旅行と同じく早朝に出発。
その足でたどり着いたのはバルバレスコ地域に2ヘクタールの畑を持っているオレック・ボンドニオ!!

彼の人柄とワインに惚れこんでしまいました。
ポーランド人の母とピエモンテ州のアルバ村出身の父を持ち、トリノで育ったオレックは95年おじいさんが亡くなりその後、父側から受け継いだ畑を元に自分のワイナリーを立ち上げました。
代々畑はあったもののワインを造ったのはオレックが初めて。
まるで最初から友達のように冗談を挟んだりしながらぶどう畑へ。

久しぶりのブドウ畑!しかもまだ成長過程の可愛らしいブドウを見て思わず
「チャーオ♡」と声が漏れたたのをオレックに聞かれ
「ブドウに挨拶してるのか」と突っ込まれました。
はい。挨拶しました(笑)
遠くからおーいと声が聞こえたかと思うと一緒に畑を手伝ってくれている人がやってきました。

「おっ、おじじがきたぞ!」
「写真を撮るんだ!何も聞かないでとにかく撮れ!」かっこいいだろうと言わんばかりにオレックに勧められるままバリバリ農業をしている姿のおじいさんを激写。

畑ではもちろん一切除草剤や殺虫剤を使わず、すべては人の手で行います。彼らはこのワインを作るメンバーの一員なのです。
オレックからはそんな彼らへの敬意を感じます。
ピエモンテ州はまるでフランスのブルゴーニュのように畑ごとにCru(畑の区画名)があります。

彼の畑は二箇所にあり、片方はRoncaglietteもう一つは Starderi。
ちなみにここに写っているオレックの畑の真横は、かの有名なGaja(ガイア)の畑です。

醸造所へ向かうとオレックが「あれ、鍵ないな」とあっちこっち探します。
最初は冗談かと思っていたのですが本気で
「ない。多分適当にどっかに放り投げたからどっかいっちまったな」と(笑)
ということで木樽のあるカンティーナへ移動。

樽から直接バルベーラ、バルバレスコ2種類を試飲させてもらいました。

めっっっさいい香り!!!!たまんないです!
Roncaglietteは粘土質でStarderiは砂質。ブドウの熟成の仕方も全く違うのだそうです。
この地質は味にも伝わっていてStarderiは女性的。Roncaglietteは男性的。
畑でも自然と伝統を重んじた方法でブドウを育てているオレックは醸造も伝統的な方法で大樽を使用。
ピエモンテ州で昔ながら行われているCapello Sommersoという醸し方法(発酵中に浮いてくる果皮部分を落としぶたで沈めておくこと)を取っています。
醸す期間もばっちし長めの60日間(普通は2週間程度とかです)
フィルターなどかけていないのにとても綺麗。
しっかり酸味が通っていて、複雑な花、ハーブ、黒い色の果実系、後味に少し鰹節の旨味のような風味、いろんな要素が混ざり合い本当に美味しいです。
試飲しながら、日本の天皇の家系の方とお知り合いで、精進料理のお坊さんとも毎年この場所に来るときに会うとか、いろいろ面白い話を聞きました。
「明日、奥さんのとこでコンサートとご飯があるからくるかい?」と言われ二つ返事!
なんだかわからないけどお伺いします!!(笑)
良かったら友達の生産者のところ紹介するよ!とこのあとすぐに向かえるように友達まで紹介していただきました。
オレック節は周りを幸せにしてくれます。
「人と接するときはこんなだけど、畑と醸造では真剣だぜ!」
わかってます。だってモンスター級のワインですもの。
天気も良さそう。ひさびさにがっつりだね。精進料理のお坊さん⁉️赤飲んでピエモンテでお肉食べたいんじゃ⁉️🤣
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本当に久々のがっつりワイン生産者巡りだよ!ピエモンテたまんないね!また行きたい❗️
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こんにちは!ピエモンテということは、この後Astiとかも出て来るのかな?と楽しみにしています。オレックさんのワインのラベルがすごくステキ。
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こんにちは!Astiの方へ行かれたことあるんですか?やっぱりフランス圏に近いし…ピエモンテ回られたことあるのかなぁと想像したりします。Astiの町自体は行ってないのですがその少し北の方のワイナリーに行ってきました!(町観光あまりできてないんですよね今回😅)オレックさんのワインラベルは奥様が手掛けてるんですよ〜素敵ですよね!
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naturalwinetuscanyさん、こんにちは。2年前にフランスからトスカーナ地方に行く際、いっぺんに行くのは大変なので、アスティに一泊しました。車で行くなら通り道なので。が、それだけのことで、数日滞在して、ワイナリーとか回ればよかったのに、とあとで後悔したのでした。去年のバカンス先候補にもなっていて、あの辺とっても興味あって、いつかゆっくり行きたいと思ってます。
ワインラベルはオレックさん自ら描かれたものかな?なんて思ってましたが、奥様でしたか。ほんわりしていて、すごく魅かれました!
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他のラベルもちょっと肩の力を抜いた感があるラベルでオレックさんのワインや人柄を表している感じがします。
そうなんですね!アスティの方に行かれたんですね!私もピエモンテは初めてで、こんなにもトスカーナと違うんだなぁと驚きの連続でした。次回はいろいろと回れるといいですね!(来年は私たちはきっとフランスに!と目論んでいます笑)ブログ何か参考になると嬉しいです^ ^
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来年は私たちはイタリアに行きたいです。なので色んなイタリア情報参考にさせていただきますね!
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