ピエモンテ州ワイン生産者巡り④!バルバレスコ村へ Rivella Serafino 最後のドルチェットワイン

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Rivella Serafinoのテオバルドさんはバルバレスコ地域に2haの畑を持つ小さな生産者。

彼氏くんにとって5年前もあたためてやっと訪問できた生産者です。

ピエモンテ州では80年代まで実はドルチェットという品種を使ったワインが主でバローロやバルバレスコなどに使われるネッビオーロ種はタンニンが強くあまり好まれていませんでした。

80年代のバローロボーイズブームもあり、徐々にバローロが浸透。今では世界中で高級ワインとしての位置を獲得しているネッビオーロ。

テオバルドさんはこの二つの品種を持っていました。

ブームなどと無関係に半世紀以上前からドルチェットとネッビオーロが植っている家族の畑を受け継いで1966年からずっとワインを造っています。

彼の大切な初ヴィンテージが蔵に数本だけ残っています

家の下に広がる畑と昔ながらの大樽

そしてボトルを寝かせるお部屋。

この小さな一角で最高のバルバレスコ、そして最高のドルチェットが生まれるのです。

バルバレスコ。

オレンジ、アニス、ヘーゼルナッツ、タイム、杉、ムスク…いろんな香りが複雑に折り合っていて嗅いでは香りのエレメントを拾い、そしてため息が出ます。

彼のお家兼醸造所と下に広がるブドウ畑がそのままラベルに。

ピエモンテで昔ながら行われている方法で冬に樽ごと外に出し、低い外気で自然に澱が沈むのを待ち、澱を取る方法があります。

テオバルドさんも澱が多いドルチェットにはこの方法を使い、フィルターなどをかけずに自然な方法で造っています。

ご夫婦で相当なワイン好きでドイツのラインガウへワイナリー訪問した写真や、フランスのシャンパーニュ地方へ行った時の話もしてくれました。

驚きの写真が!

これ、かの有名なドン・ペ◯◯ョンの畑だそうです。

なんかカラフルな土…なんだろう?と思っていると実はこれプラスチックなんだそうです。

昔パリから運ばれていたゴミを畑に撒いて処理していたのが今になってもプラスチックが残っていると…

うっそ!あんなに高級なシャンパーニュ、みんなが憧れるワインの畑にプラスチックのゴミが残ってる?!(スキャンダルですよね。)

美味しいワインを飲むと、その秘密はなんだろうと知りたくなります。

多くは語らないテオバルドさんの言葉の中に、たまに隠れている秘密を知ることができます。

収穫の数週間ほど前に、彼は収穫するブドウをすでに選択しそれ以外を切り落とします。

収穫後は時間と体力勝負。だからもう選ばれたブドウたちを奥様が収穫し、収穫されたブドウをテオバルドさんが醸造所へ最高の状態で搬入、醸造開始。

ブドウの房の周りについている自然な酵母たちを、丸ごと醸造タンクへ連れて行けるように細心の注意をはらいブドウの房は触れないよう収穫するそうです。

収穫の一部を聞いただけでもこの配慮。

畑のお世話から剪定、醸造の全ての作業一つ一つにきっとこういった細かい配慮が行き渡っているのだろうと感じます。

秘密はなに?とふと聞くと

「古い樹と全ての要素の集結だよ」と答えてくれます。

全くその通りなんでしょうね。

こんなワイン平伏すしかないですよ!

昔、私が幼児期にバリ島にいた話になった時「でも田舎で観光客もほとんどいなかったあの頃のバリは今はもうない」と私が言うと

「でも思い出があるじゃないか。」とテオバルドさん。

実はこの時テーブルに出ていたのはバルバレスコの後に特別に開けてくれたテオバルドさんのDolcetto d’Alba 2017

彼が造った最後のヴィンテージのドルチェットです。

2018年に激しい雹が降り、木の幹まで破壊され、泣く泣く抜かなければならなかったのです。

60歳を越えたドルチェットの樹。

「僕たちはね、このワインが大好きなんだ」

残ってるのは数本自宅用にキープしているボトルのみ。

背骨がある、ドルチェットの本当の力はこれなのかと感じさせる深味のあるワイン。

昔、ピエモンテの人たちが飲んでいたようなドルチェットがここに残ってるのかなと思いました。

彼らのドルチェットのワインはいつかきっと

「もうないワイン」になってしまうのだろうけど、テオバルドさんの言うように

「でも、思い出があるよ」と心に刻みながら飲みました。

4件のコメント 追加

  1. Masa より:

    vini veri で試飲したやつだね。

    いいね: 1人

    1. そう!あの試飲会きっかけ!
      あの時パカレと肩並べて一番美味しかったよね。

      いいね

  2. KYO より:

    雹が木の幹まで破壊するとは、自然のパワー恐るべしですね。
    日本でも自然が猛威をふるっており、年々悪化の一途を辿っている気がしてなりません。
    イタリアも気候変動の影響は大きいのでしょうか。心配の種が付きませんね。
    にしても、劣化しないプラスチックをそのままとは、おおらかというかなんというか😅

    いいね: 1人

    1. あまりつっこまないですが、このプラスチックの件はお金をもらってゴミ処理をしていたみたいです。
      絶対飲まない!って言ってました😅
      イタリアでも気候が変になっていますね…特に農業をしている人は肌で感じていて直に声を聞きます。
      気候変動に対応して工夫をこらしても「またすぐ変わって追いつかない」とこの間会ったフランス人の生産者が言っていました。
      雹ですが、ピエモンテでは害が大きく大変なリスクなのに、今回訪れた生産者たちは「品質が下がる」からと網を張ったりするのは嫌で、そこは天に任せて仕事をしています。
      みんな生活かかってるのに譲らないんですよ。

      いいね: 1人

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