ヴァルポリチェッラ地区のアマローネ生産者訪問-コルテ・フォルナレード

エミリア・ロマーニャ州を後にして、午後はヴェネト州へ移動!トスカーナ州へ夜戻る予定だったので本当に弾丸です(笑)

ヴェネト州で私たちを迎え入れてくれたのはコルテ・フォルナレードのジャコモさん。

実は2019年4月のvinitalyの時、彼氏くんが働いているファットリア・ラヴァッキオと同じブラジル人のインポーターさんが主催する生産者が集まる夕食会で隣の席に座っておしゃべりした仲です。

あの時、いつかあなたのワイナリーを訪問させて!と伝えてから2年が経ちました。

コロナ禍を経てやっと実現。

そしてなんて景色!

5haの畑を家族で丁寧にケアしています。

私たちが到着する一週間前に雹害で木が少し傷ついていました。

ポッキリ折れてる。

まだこの時期で良かったよ。この後自分たちの力でなんとか回復してくれることを期待するよ。きっと頑張ってくれる。

毎日、自分の畑の木をケアしてクセやポテンシャルも知り尽くしてるんだろうなと感じました。

州をまたげばワインの造り方も全く変わります。背負う歴史や文化が違うのだから当たり前ですが、ワインなんて大体同じ造り方だと思ってる人がいたらこの地方の造り方を聞くとおったまげると(古い?笑)思います。

一般的な赤ワイン造りはすごく簡潔にいうならば

①収穫

②ブドウを絞る 

③発酵 

④液体だけに分けて熟成 

に分けられると思います。

ところが、ヴァルポリチェッラやアマローネには段階が一つ加わります。

それはブドウを収穫後に「干す」ことです。

ジャコモさんのワイナリーの上部見えますでしょうか?

風通しの良い上部に積み上げられたカゴたちにはブドウが引き詰められ一定期間干されます。

私、これ聞いて…や、ちょっと待って!と思いました。

果物って買ってきて、そのまま置いてると、カビが生えたり腐ったりしませんか?

「良い状態で乾燥・熟成する」ってものすごいことですよね?

特に最近の果物とかってすぐ腐るなぁと思っていたので尚更。

奇跡のリンゴでお馴染みの日本の自然栽培の方の番組を見たことがあります。無農薬で育てたリンゴが1年経っても腐ってなくて、なんだか乾燥して干からびた感じになってる様子が写っていました。本当に健康な果物ってそうなんだなと感心してみた記憶があります。

ジャコモさん曰く、腐らないブドウにするには果実内の水分が多すぎないこと、収穫のタイミングを見極めること。そして、干すのに向かないものは、まだ実が小さい頃に間引いて、さらに収穫時の最終チェックでお眼鏡にかなわなかったら地面へ返してあげます。

木樽の置いてある熟成庫に置いてあったブドウたち、これつまり去年収穫されたものなので8ヶ月以上前ですね。

昔から伝統的に使用される品種はコルヴィーナ、コルヴィノーネ、ロンディネッラ、モリナーラの4種類。

アマローネに使用しなければならない品種として近年、モリナーラは外されてしまいましたがそれでもジャコモさんはこの伝統的な4種を使っています。

モリナーラは色を薄くするなど、あまり好まれないから外されたようですが、「ビロードのようなテキスチャーを足してくれる、この4種が合わさってやっと完成すると思ってるんだ」と話してくれました。

ちなみにこのモリナーラは他よりも皮が薄く、干して保存するのは難しい品種、厳選しなければ使えるものにはならないそうです。

10月初め、畑の約30%のブドウを収穫、アマローネにするため3ヶ月間干します。

その1週間後ぐらいに畑の残りの70%のブドウを収穫、こちらはヴァルポリチェッラにするため二十日間干します。

Valpolicella Superiore 2015

熟したプルーンのような果実味にローリエやアニスのようなニュアンス。

とにかくふんわり丸くてシルキー、後味も優しい。

Valpolicella Ripasso Superiore 2016

アマローネを造った時のブドウの皮を使い再発酵させています。Ripassoリパッソとはもう一度通すというような意味合いがあります。

それを最低2年半木樽、6ヶ月さらにボトルで寝かせます。

ハイビスカスのような華やかな香りとバルサミックな香り、そしてカカオ。

Verona Rosso IGT 2015

Valpolicellaと同じ品種、同じ製法、違うのはアメリカ産の木樽。

それだけで全然違うものになります。

こちらの方が丸みと言うよりもトゲのあるハーブが入っているような感じ。

Amarone Classico 2016

アマローネって実は甘口ワインのレチョートが発酵しきって甘口じゃないワインになってできたのご存知でしょうか?だから実は歴史はそんなに古くなく、80年代ごろに偶然生まれたワインなんです。

ヴァルポリチェッラ リパッソにも感じた同じカカオ感、熟したいちじくや、ドライプルーン。

しっかり辛口。

Amarone Riserva

マロングラッセの甘さを除いた香り、カカオパウダー、丸みがあってしっかりとしたタンニン。

畑で厳選された3割のアマローネ用に収穫されたブドウは干している間に重さが3割減になります。

アマローネ・リゼルヴァはそんなブドウを8年半木樽熟成してからやっとボトル入れています。

人の手と、時間が作り上げる結晶がボトルの中に入ってる。

Recioto

もうここまで来ると至福です。

生産者からすると、甘口ワインって売りにくいそうなんです。だから造らないワイナリーもあります。

でも「アマローネがあるのはレチョートがあったからなんだよ。僕たちの伝統を絶やしてはいけない、だから造る」そう言っていました。

ある生産者が、甘口ワインを造るのは、夕食の後、最後にまったりした時間の時デザートとおしゃべりのお供になるから、その時間を提供するために造るのよ。って言ってたんだよと伝えると、うんうん。まさにその通りだよ。と頷いてくれました。

ワイン愛で話が止まらず、長居してしまい、帰りは外出規制の時間ギリギリに帰宅しました。

まだ会って2回目なのに、ワインを介して同じような思いを共有できるってすごいですね。

素敵なひと時を過ごせました。ジャコモさんありがとう!

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください