ピエモンテ州のワイナリーイウリ訪問-ピノネーロ収穫日!

投稿日:

忙しさのためブログの更新が全く追いついていなくて悔しいのですが、8月の最後の週に4日間の弾丸夏休み旅行に行ってきました。

一日目はピエモンテ州、その後の三日間はプロヴァンス!グリーンパス引っ提げての大好きな生産者との再会の旅です。

フィレンツェを早朝に出発し到着したのはイウリさんのもと。

去年訪れた時の記事はこちら↓

向かう途中の高速で電話をかけると「何時ぐらいに着きそうだい?今日はピノ・ネーロの収穫をしてるんだ!」と!

思わず歓喜の声が出てしまいました!

まず、生産者の人が収穫日という一年で一番の勝負どころ、忙しい日に「おいで!」と受け入れてくれるのも嬉しいですが、自分のワイナリー計画を進めている彼氏くんの植えたい品種はピノ・ネーロ!今まさに熟成しているイウリさんのピノに会える!!!

到着後、畑からの収穫を終えてトラクターに引かれて収穫されたピノ・ネーロとともに

「やー待たせてごめんね!元気だった?」と登場!

最高にかっこいい!

ワインを造るものにとって、収穫時期は一年の集大成。

この日に居合わせることができて、この「収穫の喜び」と「真剣勝負」を肌で感じ、感動しました。

午前中の収穫後にすぐに茎とわけタンクへ!(でっかいタンクの上から梯子に登って撮影させてもらいました。
ブドウの品質を収穫後いかに保つかが勝負です。

イウリさんのワインを初めて飲んだのはフィレンツェのとあるレストラン。

一緒に食事をしていたワイン生産者であり友達の夫婦と「美味しい!」と感動したのがきっかけで最終的には2020年にワイナリーまで押しかけ、そしてその時にワインだけでなく人柄にも惚れ込んでしまったのです。

「さぁ、何しよっか?」と聞かれ、私も彼氏くんも即答で「ぶどう畑に連れてって!」

ぶどうは、当たり前ですが品種によって、また品種が同じでも畑の区画なんかにより収穫するタイミングは全く異なります。

今回なんと幸運なことか、それを見て、体験し、味見することができました。

写真を見た後ならきっと皆さんももう当てられるようになると思います(笑)

これがバルベーラ種、他の品種と比べると大き目で少し卵型。ぎっしりとした感じ。

ネッビオーロ種、熟すのが遅くネッビア(霧)が出てくる時期に収穫(遅ければ10月)するためにネッビオーロと呼ばれているだけあり、まだまだ酸味がありタンニンがぎゅっとしてる感じ。まだ熟成していないのが色からもわかりますね。

大好きなズラリーナちゃん!↓

イウリさんはこの地域のことが大好き。そしてこの地域で栽培が難しく、収量も少ない(つまり採算が悪い)という理由で消えていっているズラリーナという古代種をトリノの大学と提携し植え直し、育てています。

実がまん丸で小さく、実と実の間に隙間があるのが特徴。

去年まだ成長段階の緑の時にみて(7月でした)「美しい!」と思ったのですが、熟成直前の今もやっぱり綺麗!

これに比べると食用のアメリカ品種は形や実の大きさがだらしなく、品が無いと思ってしまうほど…最近ぶどうオタクになりました(笑)

いつかお庭のある家に引っ越したら、このズラリーナちゃんを一本でいいから植えたいのだけど、(今はベランダすらないアパートです)枝わけなんてお願いできるかな?とお願いすると「もちろんだよ!」と優しいお返事。

嬉しい!!

続いて、ピノ・ネーロ。先ほど見たクローンのピノに比べても実も房も小さい。

イウリさんの畑にはクローン・セレクションのピノとマッサル・セレクションのピノがあります。

ちょっと専門的な話ですが、木の根っこ部分の種類の選択(フィロキセイラという病原菌にやられないために根っこはみんな耐性のあるアメリカ産のブドウ種になっています)や、ピノ・ネーロ種一つとっても、クローンの種類(研究機関で選別されたもの、記号のような番号がついています)を選ぶか、またはマッサル・セレクション(ある畑の樹を選択せずに全部移植させ、育てる方法)などあります。そして当たり前ですが、どれを植えるかにより、育ち方、房の形、香りやワインの出来につながる要素が全く違います。

この日、収穫日だったのはクローン・セレクションのピノたちで、畑にはまだマッサル・セレクションのピノたちが残っていました。若干熟成がクローンよりはゆっくりなため、マッサルの方は次の週に収穫する予定だと言っていました。

で…このマッサル・セレクション、実は、ブルゴーニュの有名なナチュラルワインの生産者ドミニク・ドゥランから受け継いだそう。

イウリさんはドゥランとお友達で枝分けしてもらい、ピエモンテへ持って帰り植えたのです。

ここで、勇気を振り絞って聞いてみました

「タツが(彼氏くん)が今、畑を買う交渉をしてるんだけど、もしよかったら、枝わけしてほしいの!」

「もちろんいいよ!2月の剪定時期においで!」(枝をもらうのは剪定の冬の時期にしかできません)と!!!

トスカーナでピノ・ネーロと甲州を使いワインを造ることを目標にここ何年も畑を探し、いろんな情報を仕入れ、学んでいるところですが、植えるピノはマッサル・セレクションがいいと思っていたのです。

ドミニク・ドゥランのブルゴーニュ、ジュヴレ・シャンベルタンにある40歳の古樹の子供たちです

なんて嬉しい!

最後に見にいったのはバラトゥチャットという白ぶどう。この子もまた地元品種で栽培している生産者が少なく大学と提携して研究し彼が植えた品種です。

一部は1週間皮に漬け込んで、一部は白ワインの醸造方法(オレンジワインにはしたくないそうです)これがまたブドウの個性を引き出したワインで素敵なんです。

畑間を歩いて紹介してもらってる間に

「そういえば、去年、バイリンガルの学校を作る計画があると言っていたけど…?」

と聞くと

「あぁ、今そこにあるよ」と少し寄り道して見せに連れてってくれました。

小さな村なのですが、彼の子供たち(お母さんがアメリカ人)を含め、何人かの子供たちが広い畑の見える芝生に建った円形の小さな校舎で元気に勉強しているそう。勉強というか伸び伸びと自然体で育つ環境があるように思います。

コロナ期を経たにもかかわらず、周りの子供達が誰一人、スマートフォン・タブレット・ゲームなんか触ってないんですよ。

汗かいて駆け巡って楽しそうにしてました。

先生は外からお願いしたのだけど、シュタイナー教育の先生たちにきてもらってるそうです。

シュタイナーといえば、ビオディナミ農法を提唱した張本人でもあります。

お家にお邪魔して、収穫で疲れているイウリさんに軽い昼食にお呼ばれしながら彼の住むお宅の雰囲気、自然に周りにやってくる子供たちや収穫の手伝いに出入りしていたみんなの様子、全てにイウリさんのワインと同じライフスタイルを感じます。

ブドウ畑での彼の仕事と同じで、生活やいろんなものの考え方にも、周りの自然との一体感、尊敬の念、そんなものが伝わってくるのです。

だからこんなワインが出来上がるんだなと、納得します。

お昼ご飯にレンズ豆のとお野菜をスパイスで煮たものと畑でとれた美味しいトマトをいただきながらズラリーナ品種100%から造られたLa Rinaをいただきました。

これでもかというぐらいピッタシな組み合わせ。

まだまだ暑い日だったので、ちょっとだけ温度は低め。これが温度が変わるごとに香りも変化してワインも生きてるんだなと感じました。

お花や果実、スパイスの香りも、いわゆる華やかな「バラ!」とか温室育ちで大切に育てられた「いちご!」というよりは、野の花や森の小さな赤い実なんかの野性味のある元気が伝わってくる香り。真っ直ぐで高く上に伸びていく余韻が幸せな気持ちにしてくれます。

日本にも入っているイウリさんのワイン。もしも出会うことがあったら、是非、小さな村で自然と対話しながらワインを造るイウリさんの笑顔と彼の伸び伸びと育ったブドウたちを想いながら飲んでみてほしいです。

P.S. 去年撮った、私お気に入りのイウリさんの写真↓

4件のコメント 追加

  1. ピノネーロ(ピノノワールと同じであることを知りました)についてのブログ大変楽しく拝読いたしました。いつか彼氏さんの畑で素晴らしいワインが出来上がること祈念しております。

    いいね: 1人

    1. こんにちは!とっても嬉しいコメントありがとうございます😊なかなかオタク話なとも思うので、楽しく感じてくださるなんて嬉しいです。
      畑の方はまっさらな場所から始めるつもりなので、苗を植える土準備から始めてワインをボトルに詰められるまでは最低は5年はかかると思います。大変なこともたくさんあるでしょうけど、きっとその過程も楽しいんだろうと思ってます。今度、ゆっくりブログにお邪魔させていただきますね😊

      いいね

  2. KYO より:

    お久しぶりですー。
    貴重なブログ、ありがとうございます。
    お元気そうな姿を拝見して安心しました(^-^)
    私もそこそこ忙しく最近はブログも滞りがちです。
    忙しいのは良いことかなーと思いつつも、やはりもう少し余裕が欲しいなぁと思う今日この頃です(^_^;)

    ズラリーナが一番気になったのですが、La Rinaは残念ながら見つかりませんでした(ノД`)

    書きたい記事が沢山あるなら、いつでも良いので、お書きくださいね。楽しみに待っています(^-^)

    いいね: 1人

    1. 本当に、お久しぶりです! 楽しみに…と言っていただけるのとっても嬉しいです!(リアルタイム感がなくなってしまいますが頑張って書きますp(^_^)q)
      しかも、こんなブドウの種類についてというかなり偏った記事なのに読んでいただけるの嬉しいです!

      コロナ禍で忙しいのはある意味いいことでもあるとは思うのですが…余裕がなくなるといろんなことが削られてしまいますよね。何を削っても毎日ちゃんと美味しいものを食べることは削らないつもりです(笑)

      ズラリーナはもしかして日本に入っていないのかな?ちなみに、イウリさんのワインで私が好きなのはズラリーナもですがグリンニョリーノ種100%でできたNino(地元品種のグリンニョリーノ種が大好きだったおじいちゃんの愛称から命名)です。ただ、チラッと見たら…高いですね😭 こちらでも手に入りにくいワインであることは確かです💦

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