古代ブドウ品種の美術館?唯一無二の生産者クロ・サン・ジョセフ

ずっと下書き状態で放置されていた去年の記事で申し訳ないのですが、どうしても彼については載せたかったので2021年夏のフランスへ行った時の生産者の記事ですが載せさせて頂きます。

こんなにブドウ品種と樹にこだわってる人そうそういない!と思えるよなとっても面白い人でした!

初めてサッシさんのワインを購入したのは7年前のニースのナチュラルワイン店 La Part d’Ange (ニースで初めてのナチュラルワイン店でもあり巷では一番有名)。

今でもあの白ワインは忘れません。

その店主にこの生産者に会いたいんだけどと言ったところ「『幻の』がつく生産者だよ!」と言われました。

そこから毎年プロヴァンスに訪れるたびに日程が合わないかどうか打診して4年(正確には2020年は行ってないので5年待ちました)経った2021年

「やっと今年は君たちのリクエストに応えられそうだよ!是非きてくれ!」

😭

ニースから北の山間の村、ヴィラール・シュール・ ヴァールにワイナリークロ・サン・ジョセフはあります。

道順を丁寧に教えてくれたあと「山間にブドウ畑が見えるから、全部僕のだよ。この村でブドウ畑を持ってるのは僕だけだから」

ありました!

涙が出るような景色です。

そして…車で横を走りながら叫ぶ私「やばい!木がめちゃめちゃかっこいい!」

アルベレッロ、しかも古樹です。

ここに来て彼氏くんと顔を見合わせ「ねぇ、、白が有名で、白しか飲んだことないし、赤売ってるとこ見かけたことないけど、赤造ってるの?」

造ってますよもちろん(情報不足ですみません)。

でもそれぐらい手に入らないし出回ってない少量しか造ってないんです。

初対面したサッシさんは想像以上に気さくで、しかも同じ波長の人でした。

5haの畑はお祖父さんの代から受け継いでそして一部は彼が植えた畑。

山間にあるためにとても特殊な気候でなんとフランスでも一番寒く、一番暑くなるような気候なのだとか。

悔しいのは訪れた2021年、前日会ったピエモンテ州のアレッサンドロのところでも聞いていて心配していた通り、そして樹々を見れば一目瞭然なぐらい激しい雹害にやられています。

「今年は70%はダメだね、しょうがない。自然とはそう言うものだ」

7月28日、2時間で100mlの雨に見舞われ、その後雹がやってきました。

4月、天気予報ですでに遅霜が来るのがわかっていた前日夜10時、ビオディナミ農法だけでなく、さまざまな草木花の配合を勉強して造った「ハーブ水」をブドウ畑に散布。

なんとか耐えてくれという思い。

それが効いて霜は乗り切った春。その後に雹が来たんですよ。

ブドウの樹の自然の力を信じて、襲ってくる自然に耐えられるよう、寄り添って手助けするサッシさん。

ちなみに2017年は黒ブドウ全滅だった年だったそうです。そして、繋がりをもつ30のプロヴァンスの生産者の集まりの一員であるサッシさんは他のワイン生産者からブドウを分けてもらい醸造したのだとか。ちなみに、この30の生産者に大好きな生産者のClos Saint Vincentジョーさんもいます。

こうやって横つながりのある農家さんたちって大切だしそれができてるのがすごいなと思います。

自然を相手にしながらワインを造るって想像以上に(特にここ数年さらに気候がおかしい)大変。

ヴィラール・シュール・ ヴァールの村ではみんな昔から自宅でちょっとブドウの樹を育てていてちょっと自分ちワインを造っていたそうです。サッシさんはそんな自分ちブドウ樹を老人たちから分けてもらい植えたそうです。コレクションは四十種類にもなるのだとか。

そんな珍しい品種の宝庫でもあるサッシさんの畑、彼しか持っていない土着品種があります。

Gressainグレッサン。

実が大きく育つタイプだそうですが、今年は雹のせいで2〜3週間成長の遅れがあるそうで私たちが訪れた時はまだ熟していない様子。

土オタクの彼氏くんが羨むようなこの土質。

真後ろの山からガラガラと落ちてきた破片からできた土質で15m下までこんな感じだそうです。

この土、得意な気候、品種へのこだわり、樹に対するケア、醸造にはコンクリート(手を加えずブドウ自体の重さだけで抽出するそうです)と木樽。全てが私たちの理想的な形!

そんな彼のワインを試飲、思い出したら飲みたくなってきました(笑)

2019年・2020年の白

ヴェルメンティーノ50%、トレッビアーノ30%、セミヨン15%、クラレット5%

(年によってちょっと変わりますが)

コンクリートと木樽(バリック)50%ずつ。

ハーブやとんがったミネラル、木樽由来の少しの苦味。

2019年赤

棘のあるハーブのような香り、噛み締める深みのあるワイン。

シラー2019年

800本限定

シラーらしい黒胡椒なんかのスパイス感が立ったワインなので、他の品種と混ぜる予定だったけどシラーのみで造ることにしたそう。

グラサン2019年

パプリカ、ピンクペッパー、野バラ、すーっと高く伸びる香りが気持ちいい!

これ、大好きです!

なんと最後に貴重なサッシさんの初年度ワイン、2008年の赤を開けてくれました😭

いろんなものが集合して、落ち着いて、ジュワッと溢れているような感動するワイン。

旨味がすごいです。

一緒に試飲させてもらえてなんて光栄なんだろう!

ちなみに試飲しながらそのブドウの畑の何%を自分で接木したかという説明がついた生産者さん初めてでした笑(だって誰もしないものそんなこと!)

思い返しながら、本当に彼ほどブドウの樹を愛して世話してる人ってなかなかいないなーと思いながら、学ばせてもらうことが多すぎてメモに残せてなくて悔しいぐらいでした。

本当に貴重な出会い、貴重な体験。

絶対また会いに行かなきゃ!

3件のコメント 追加

  1. KYO より:

    素晴らしい畑ですね~。そして太い樹の樹齢がまた凄い!!!
    こんなに太くなる樹もあるのですねぇ。
    樹齢もですが、ブドウ品種にもよるのでしょうか?
    クロ・サン・ジョセフのワイン、
    あれこれググってチェックしました。
    特に樹のラベルが印象的ですね。

    私もGWに長野県は東御市のワイナリーを2か所見学してきました。
    blogにも上げたので良かったら覗いてみてください。
    とはいえ、まだ全然の状態だったので、参考にはならないかもですが😅
    お目当てのゴブレ仕立てが見れなかったので
    夏にもう一度リベンジする予定です😄

    いいね: 1人

    1. このブドウの樹に反応して下さるの嬉しいです〜😆 (もしかしてKYOさんもゴブレ仕立てが好き派でしょうか?!)彼氏くんの畑もできればゴブレ仕立てのピノネーロにしたいと前から思っていてどうやって植えるか計画中なんです。

      太さは樹齢と剪定方法とやっぱり土と樹の相性(台木の樹勢)とかが関わってるのかなと思います。

      日本のワイナリーとっても興味あるのでKYOさん目線の記事とっても貴重です。写真もジロジロみちゃう(笑) すぐにお邪魔せねばです!

      いいね: 1人

  2. saganhama より:

    こんばんは(^^)
    ブドウの古木凄いですね!畑の主が宿ってるようにみえました。日本のブドウ畑は棚を作ってるのが多いですがワイン用はヨーロッパタイプの育て方をしてる所がありますね。
    栃木県のワイナリーでもヨーロッパ風の育て方をしてました。ゴブレ仕立てと言う物かどうかは私には分かりませんが(-_-;)
    ブドウを育てる生産者さんの熱意は国が違っても凄いなと感じてます。

    いいね

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